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CD-ROM²

CD-ROM²(シーディーロムロム)は、1988年12月4日に日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)より発売された、PCエンジン用のCD-ROM周辺機器およびそれを用いたゲームソフトのプラットフォームの呼称である。正式な読み方は「シーディーロムロム」であり、「CD-ROM 2(ツー)」や「CD-ROMスクエア」ではない。愛称は「ロムロム」。北米市場ではTurboGrafx-CD(ターボグラフィックスCD)の商品名で発売された。

本機は家庭用ゲーム機としては世界初となる光学ドライブを搭載し、CD-ROMをゲームソフトの媒体として採用したプラットフォームである。名称の由来は、CD-ROMとシステムカードROMの2つのROMで動作するシステムであることから「ロムロム」とされた。表記上はCD-ROMに2乗記号(²)を付加した形で書かれ、CD-ROMROMと書くのは誤りとされる。

ハードウェア構成

CD-ROM²システムは、以下の3つの要素から構成される。

  • CD-ROMプレイヤー(型番:CDR-30):CD-ROMドライブ部。単体でも音楽CDプレイヤーとして使用可能。読み取り速度は等速(150KB/秒)、通信プロトコルはSCSI-1を採用。NECのパソコンPC-8801MCのCD-ROMドライブと同型機であり、相互に流用が可能であった。
  • インターフェースユニット(型番:IFU-30):PCエンジン本体とCD-ROMドライブを接続する装置。SRAM 64KB、ADPCM用DRAM 64KB、バックアップ用SRAM 2KBを内蔵。AV出力端子(コンポジットビデオ・ステレオ音声)を初めてPCエンジンに追加した。バックアップRAMはコンデンサによるデータ保持方式を採用。
  • システムカード:PCエンジン本体のHuCARDスロットに挿入して使用するBIOSカード。CD-ROM²システムの起動、音楽CD再生、セーブデータ管理などの機能を提供する。バージョン1.0から2.1まで存在し、バージョンアップによりCD-G再生機能やオートディスクチェンジ機能が追加された。

発売当初、CDプレーヤーは音響機器扱いで物品税の課税対象であったため、課税されるCD-ROMプレイヤー(32,800円)と非課税のインターフェースユニット(27,000円)が別売りされていた。1989年4月の消費税導入に伴い物品税が廃止された後は、1パッケージでのセット販売(57,300円)に変更された。PCエンジン本体(24,800円)を含めた総額は82,600円に達し、家庭用ゲーム機としては高額であった。

バージョンアップ

CD-ROM²システムは、システムカードの交換によるメモリ増強によって2回のバージョンアップが実施された。

  • SUPER CD-ROM²:1991年10月発売。バッファRAMを2メガビット(256KB)に増強。スーパーシステムカード(Ver.3.0)を既存のCD-ROM²システムに追加することで対応可能。また、一体化ハードとしてPCエンジンDuoが発売された。
  • アーケードカード:1994年3月発売。バッファRAMを18メガビット(2MB)に増強。CD-ROM²システム用のアーケードカードPROと、SUPER CD-ROM²システム用のアーケードカードDuoの2種類が存在した。

ソフトウェア

CD-ROMの物理フォーマットはYellow Book準拠であるが、論理フォーマットは独自のものを採用している。コピーガードは一切施されていなかった。これは発売当時、CD-Rなどの記録型CD-ROMドライブが一般に普及しておらず、CD-ROMの複製が事実上不可能と見なされていたためである。

ローンチタイトルは『ファイティング・ストリート』(アーケードゲーム『ストリートファイター』の家庭用移植)と『No・Ri・Ko』(芸能人の実写画像と音声を収録したソフト)の2タイトルであった。その後、1989年6月の『天外魔境 ZIRIA』、同年12月の『イースI・II』、1990年3月の『スーパーダライアス』などの人気タイトルが普及を牽引した。最終的なCD-ROM²用ソフトのタイトル数は372本にのぼる。

歴史的意義

CD-ROM²システムは、家庭用ゲーム機にCD-ROMという大容量メディアを初めて導入した点でゲーム史に重要な足跡を残した。従来のROMカートリッジと比較して約540MBという大容量を活かし、CD-DAによる高品質な音楽再生、声優による音声演出、精細なグラフィックとアニメーションを可能にした。このプラットフォームで確立されたCD-ROMゲームのデザインは、その後の家庭用ゲーム機における光ディスク採用の先駆けとなった。

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