定義と概要
「生命体」(せいめいたい)とは、生命を宿しているもの、すなわち生物を指す語である。生物学において、生物は「エネルギー転換を行い、自己増殖し、かつ自己保存の能力をもつ複雑な物質系」と定義されることが多いが、生命の定義そのものについては科学者や哲学者の間で長年にわたり統一見解が得られておらず、少なくとも123種類の定義が存在するとされる。
「生物」との違い
一般に「生物」という語が既知の生き物を指すことが多いのに対し、「生命体」は既知の生物に加えて、未確認の生き物や理論上想定されうる生き物を含めて用いられる場合がある。例えば「原始生命体」は地球上で最初に出現した生命の形態を指す仮説的概念であり、「地球外知的生命体」は地球以外の天体に存在する可能性のある知的生命を指す。
生命体の特徴
生命体に共通する特徴として、以下のような性質が挙げられる。
- 代謝(エネルギー転換と物質変換)
- 自己増殖(複製と繁殖)
- 自己保存(恒常性の維持)
- 環境に対する応答(刺激への反応)
- 進化(遺伝情報の変化と自然選択)
ただし、ウイルスのように上記の特徴の一部を欠く存在を生命体に含めるかどうかについては議論が続いている。
分類
地球上の生命体は、細胞を持つもの(細胞性生命体)と持たないもの(非細胞性生命体)に大別される。細胞性生命体はさらに、細菌ドメイン、古細菌ドメイン、真核生物ドメインの三つに分類される。真核生物ドメインには動物、植物、菌類、原生生物などが含まれる。
地球外生命体と人工生命体
地球外生命体の存在は未確認であるが、宇宙生物学の分野では火星や木星・土星の衛星などにおける生命存在の可能性が研究されている。また、コンピュータシミュレーションや合成生物学による人工生命体の研究も進められている。